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我が家にタンドールを!!

我が家にタンドールを!!


キーマカレーとタンドリーチキンっぽい代物
キーマカレーとタンドリーチキンっぽい代物

先日、キーマカレーと共に、タンドリーチキンを作った。
鶏肉に下味を付け、オーブントースターで焼くという、簡単でシンプルなものだ。

しかし、このタンドリーチキンは「まがい物」である。
タンドールで焼いてこそのタンドリーチキンだ。
自宅で作る事は出来ないものか?




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そもそも「タンドリーチキン」とは?

インドの壷窯型オーブンである「タンドール」で焼く料理、それが「タンドリーチキン」だ。
私が先日作った物は、言うなれば「オーブントースターチキン」である。
似て非なる物だ。
鉄板で作る焼きそばと、お湯を入れて作るカップ焼きそばくらいの違いだ。
確かにどちらも旨いが、折角ならより本物に近い物を作りたい。
まずはタンドールの調達だ。


同士は大勢居た

実際にインド料理店で使用されているタンドールは、ちょいとした全自動洗濯機くらいの大きさがある。
以前仕事で目にする機会があったが、非常に大きな代物だ。
しかも、窯の中の温度を維持する為に、中の炭もしくは薪の火を絶やさないという。
到底、独り暮らしの我が家に置けるような代物ではない。

しかし、私同様に「マイ・タンドール」を手中におさめたいという人は居るもので、そんな彼らは何と「植木鉢」をタンドール代わりに活用しているという。
素焼きの植木鉢は、素材の面ではタンドールとほぼ同じ。
アウトドアのバーベキューの際に、植木鉢を炭火で熱し、そこでチキンを焼くという。

植木鉢なら容易に手に入る。


キッチンガーデンの新たな形

耳寄りな情報を手に入れた私は、早速100円ショップに走った。
そして、自分だけのタンドールを手に入れたのだ。

まさか自分がコンロに乗るとは思っていなかったであろう植木鉢
まさか自分がコンロに乗るとは思っていなかったであろう植木鉢

シンプルな形状であるとはいえ、やはりコンロの上の植木鉢というのは、いささか異様だ。
キッチンの窓辺でハーブを育てるのとは違う意味での「キッチンガーデン」とでも言うべきか。
いや、この段階で我が家のガスコンロに乗せられたそれは、「植木鉢」ではなく「タンドール」なのだ。
異論は認めない。


プロジェクトは前日から始まっていた

調理器具の準備は出来た。
そこで調理する食材の準備は、前日に完了していた。
鶏肉とヨーグルト、スパイスを準備。
鶏肉とヨーグルト、スパイスを準備。

プレーンヨーグルトにカレー粉、チリパウダー等を混ぜた漬けダレに、にんにくと生姜を擦り込んだ鶏肉(今回は手羽先)を漬け込む。
それを冷蔵庫で一晩寝かせる。
また明日会おう
また明日会おう

かなり香りが強いので、ジッパー袋を使うのが良いだろう。


いざタンドール

話は一夜明けた今日に戻る。
いよいよ、我が家のタンドールの初稼動の時が来た。
底にアルミホイルを敷き
底にアルミホイルを敷き

点火する
点火する

自慢ではないが、我が家のコンロは業務用だ。
2口あるうちの火力の弱い方でも、フルパワーでは若干炎上気味になる。
鍋底からこぼれないくらいの炎が、丁度良い火力であり、無駄の無いガスの使い方である事は、主婦の常識だ。
ただ、常識ある主婦は植木鉢をガスコンロで加熱しないだろう。

私は常識を逸脱しつつも、予熱を進めた。

10分程度経った頃、私は植木鉢の変化に気付いた。


「パキーン!!」


心地の良い澄んだ音ではあるが、決して良い報せではない。
目視では確認出来なかったが、恐らく植木鉢にヒビが入ったのであろう。
しかし、本場インドのタンドールでも、熱によって亀裂が生じるのは当たり前との事。
気にせず予熱を続けた。
お、怒ってる?
お、怒ってる?

すると植木鉢の底がほんのりと赤熱してきた。
そろそろ心配になってきたが、同時に内部の温度もだいぶ高まってきたようだ。


いよいよチキン投入

植木鉢の中が熱くなれば準備完了。
いよいよその時が来たのである。
丸1日ぶりの対面
丸1日ぶりの対面

昨日漬け込んだ鶏肉。
余分な漬けダレを落とし、金串を打ってスタンバイ。
こうなればもうタンドールと呼ばざるを得ない
こうなればもうタンドールと呼ばざるを得ない

内壁に触れないよう注意しながら、熱々の植木鉢の中に鶏肉を入れる。
後は蓋をして待つのみ。
果たして無事に焼き上がるのか!?
キーマカレーの鍋と並ぶ植木鉢
キーマカレーの鍋と並ぶ植木鉢

隣でキーマカレーを調理しつつ、完成を待つ。
鍋を揺する度に、植木鉢にも振動が伝わるので、若干ハラハラする。
何せ、先の「パキーン!!」の音を聞いているのだから…。


ご開帳

カレーを煮込み、洗い物をしている傍ら、植木鉢の中からは肉汁が滴り落ち「ジュ~」という音が聞こえてきた。
肉が焼けているであろうという証拠だ。
チキン投入より40分弱
チキン投入より40分弱

更にご飯の準備等をしているうちに、時間は経過した。
そろそろ良いだろう。
私は恐る恐る植木鉢タンドールの蓋を開いた。
焼けてる!!
焼けてる!!

念の為、楊枝を刺して確認したが、中まで火は通っている様子。
こんがり
こんがり

コンロの火を消し、取り出してみた。
以前夏フェスのインド料理店の屋台で食べたタンドリーチキンそっくりの焼き上がりだ。
ここまでは成功と言って良いのではないだろうか。


帰るまでが遠足、食べるまでが料理
串から外す際に身が崩れたのはご愛嬌
串から外す際に身が崩れたのはご愛嬌

ビジュアルは上出来
ビジュアルは上出来

大好物のキーマカレーをよそに、早速口に運んでみた。
中までしっかり火が通っている。
これは確かにタンドリーチキンだ。
植木鉢で作ったなんて、言われなければ気付かないだろう。
皮はこんがり、中はふっくら
皮はこんがり、中はふっくら

ビールに合う!!
ご飯にも合う!!
勿論カレーのお供にも!!


■まとめ

植木鉢タンドリーチキンは成功だ。
予熱~調理で小1時間、漬け込みの時間も考えれば半日は掛かる料理だが、実際に手間をかける時間はごく僅かだ。
しかもたった300円で揃えた植木鉢、蓋、金串で、本格的なインド料理を楽しめるのであれば、安いものである。
焼き時間や肉の部位を研究しつつ、更に高みを目指したい。

細い髪の毛ほどだが、数箇所の亀裂が入っていた。
細い髪の毛ほどだが、数箇所の亀裂が入っていた。


— posted by BlackJoker at 10:48 pm   commentComment [3] 

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